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研究室から医薬品開発支援企業へ―Beyond Akagi Lab

執筆者の写真: Akagi LabAkagi Lab
Beyond Akagi Lab:未来を創るキャリアストーリー は、赤木研究室の卒業生や在学生が、それぞれの経験を通じてどのように成長し、未来を切り拓いているのかを紹介するシリーズです。研究室での学びがキャリアにどう活かされるのか、研究活動や学会発表がどのような気づきをもたらすのか――多様なストーリーをお届けします。第1回目は2023年3月卒の得重然さんのエピソードです!

2023年3月卒業

得重 然


  1. 自己紹介と簡単な経歴

2023年3月に赤木研を卒業し、同4月に鹿児島県鹿児島市にある株式会社新日本科学に就職しました。新日本科学は医薬品の非臨床医薬品開発支援(CRO)を主としている企業です。就職後は鹿児島の安全性研究所内で安全性評価部 特殊毒性室に配属され、主に医薬品・医療機器の安全性や毒性の評価に携わっています。


座右の銘は【見逃し三振より空振り三振】です。地元は山口県で、年を重ねる毎に徐々に生息地が南下しています。鹿児島に来てかなり太ったので、そろそろ運動習慣を身につけなければと思っています(25年2月)。



  1. キャリアの軌跡:赤木研での経験や卒業後の進路選択

研究室時代はES細胞の未分化能の解析を研究しており、主に細胞培養・ウェスタンブロット等を行っていました。


入社後は、本配属された実験計画書や報告書を作成する部署と、実際の実験手技に携わる部署の兼務を1年半程続け、現在は本配属された部署で試験責任者(SD)と呼ばれる立場になるべく日々仕事に臨んでいます。


  1. 現在の仕事と研究室での学びの活用

私の今の仕事は、顧客から依頼された被験物質(医薬品の卵)を、様々な法律(GLP省令)やガイドライン(ICH、ISO10993-**)に則って適切に評価をするための計画書を作り、その計画に則って実行された試験結果を基に報告書を作成する、SDと呼ばれる仕事(の見習い)です。


知識の面で言えば、サイトカインに関することやES/iPS細胞とは?といった、学生時代に勉強した知識は、計画書/報告書を作成するうえで必要な知識として役に立っています。ただ、それ以上に役立っているのは、プレゼンを通じて身に着けた「要点をまとめる力」や卒論を書く上で身に着けた「文献を調べる/読む力」といった、場所を限定しない知恵だと思います。


  1. 次世代へのメッセージ

就職先で自身の学生時代の知識が100%活きてくる、経験者でなければできない仕事、というのはほぼありません(医師や獣医師、士業は例外ですが)。言い換えれば、未経験だからその仕事をさせてもらえない、といったこともありません。


実際私は、学生時代in vivoの経験は正真正銘0でしたが、今ではある程度の操作はできるようになっています。毒性・安全性の評価にしても、入社して初めて耳にし、ゼロからのスタートでした。


これを読んでいる学生の皆さんには、「学生時代に何を経験したか」だけでキャリアを考えるのではなく、その経験を通じて培った【知識】を身につけるための【知恵】や、そこから育まれた【知性】を武器にして自身のキャリアを考えてみてください。


社会人になると、競争相手が同世代だけで横一列だったこれまでと違い、別の世代も含めて縦横無尽になります。この状況で【知識】だけを武器に戦うのは、その世界の権威と呼ばれるレベルでもない限り厳しいです。そしてそのレベルになるにはやはり【知恵】と【知性】が必要不可欠ですし、権威と呼ばれる人は往々にして【知恵】と【知性】を持ち合わせています。


赤木研は、学部3年生からのゼミや留学生の受け入れ等で、それらを育む土台がしっかり整っている場所です。また、赤木先生は学者としてもですが、教育者としても、とてもハイレベルな方です。是非、今の恵まれた環境を精一杯活用し、【知識】を身に着ける力をつけてください。その頑張りは必ず自身の助けになります。


後半は少し難しい言葉になりましたが、要は勉強「が」できる人ではなく、勉強「も」できる人になってほしいということです。


言われた事だけをする、指示やマニュアルに従って自動的に操作をする、といった”受動的”な行動というのは、楽かもしれませんがその先に成長はありません。何故そう言われたのか、もっと良い方法はないのか”自立主体的”に調べてフィードバックをもらうような、そんな行動をできる人になってください。それこそが赤木研クオリティだと私は思います。


  1. みなさんへメッセージ

赤木研で身についた普遍的な力が、今の社会人としての私を作っています。是非学生の皆さんはこれを身に着けるための努力を、それ以外の方は学生が身に着けるためのサポートをお願いします。





 
 
 

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